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    • 2015.06.30 Tuesday
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    大切な命

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      何日かすると、新しい赤ちゃんが生まれそうと知らせがあり、又全員で牧場に急いで行くと、前と違い様子が変です。

      トムのお母さんはあわてて牛舎から出て来ました。

      トムにどうしたのかと聞くと、難産で、お母さんは獣医の先生を呼びに行ったそうです。

      お母さん牛の鳴き声も苦しそうで、元気がありません。

      少しして、お母さんが獣医さんを連れてもどって来ました。

      トムにとっても、こんな苦しそうな、お母さん牛を見たのは初めてで、心配でたまりません。

      獣医さんとお父さんが何か相談し、先生がお母さん牛のお腹に手を入れ、赤ちゃんを出そうと頑張っています。

      早く赤ちゃん牛を出さなと、お母さん牛まで死んでしまうそうです。

      獣医さんとお父さんは血だらけになり、赤ちゃん牛を取り出そうとしています。

      トムの瞳からは、もう涙が溢れ出ています。

      エミィもリリィもホホの仲間達も、ただ見守り祈るだけです。

      やっとのことで赤ちゃん牛の足が見え、その後も大変な思いで、やっと全身が出てきました。

      全員ホッとしましたが、赤ちゃんが動きません。

      獣医の先生、トムの両親が、体を暖めマッサージをしていますが、鳴いてくれません。

      トムは泣きながら赤ちゃんに駆け寄り、マッサージを手伝いますが、いつまでたっても鳴いてはくれず、獣医の先生から、死んでしまったことを告げられてしまいましたが、お母さん牛は助かり、死んだ赤ちゃん牛をずーっとなめています。

      エミィ、リリィ、ホホ、ロイ、ジム、フィルは、生まれてすぐ死んでしまった赤ちゃん牛を一人ひとり抱きしめてあげながら、ただただ涙があふれてくるだけです。

      しばらくして、トムのお父さんから、赤ちゃん牛のお墓を作ると言われ、エミィとリリィはお花を摘みに行き、ホホ達は土を掘る手伝いをしました。

      トムの両親が赤ちゃん牛を抱いて来ました。

      みんなが、お墓の周りで見守っていますが、トムがいません。

      みんなで探しに行こうとした時、手にミルクを持ってトムが歩いて来ます。

      ミルクも飲まないで死んでしまった赤ちゃん牛のために、お母さん牛のミルクをしぼって、お墓に持って来たのです。

      そして赤ちゃん牛は埋められ、エミィとリリィが摘んできた花と、トムがしぼったお母さん牛のミルクが、お墓にささげられました。

      トムの両親は「みんなに見守られて天国に行ける、次に生まれてくる時はきっと元気に生まれてくるから、それまでみんなも忘れないであげてほしい、そしてこれからは、自分達の命も、自分達より弱い動物や全ての生きものの命も、もっと大切にしてあげようね」と言い、皆も心からそう感じ、その言葉をそれぞれの心の中にしまいました。


      つづく
       

       

       
      JUGEMテーマ:ものがたり

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