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    • 2015.06.30 Tuesday
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    18歳の誕生日

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      穏やかに時間が過ぎて、もうすぐホホは18歳です。

      両親にとって18歳の誕生日は、とても大切な年です。

      ホホを自分達の子どもと決めた時から、18歳になったら、亡くなった両親のことを、できる限り話してあげたいと思っていたからです。

      ただホホの両親は、爆弾によって亡くなってしまったので、何も残っていません。

      お父さんとお母さんは、長い間ホホのために、新聞記事やいろんな人に聞き歩き、亡くなったホホの父親が役所に勤めていたことがやっと判りました。

      そして役所では、国の大切な建物を設計する仕事をしていたと聞き、両親は早速役所に行ってみましたが、今だに混乱は続いていて、話しさえなかなか聞いてもらえず、何日も通い、やっと亡くなったホホの父親の友達だった人を見つけ、戦争で壊れた建物をメモしていた、父親の手帳が残っていると聞き、ホホのことを話し、その手帳を譲ってもらうと、その中には大事そうに家族写真がはさまれていました。

      そして今日は、亡くなった両親の話しと、その手帳をホホに渡す日です。

      ホホが部屋に入って来ました。

      お父さんとお母さんは、初めてホホに会った日を思い出しながら、亡くなった両親の知る限りのことを話し、手帳と写真をホホに渡しました。

      12年ぶりに見る亡くなった両親の顔は、ホホを抱き優しくほほえんでいます。

      ホホの想いは言葉にならず、ただ涙が溢れるばかりでした。

      そんなホホに、お父さんとお母さんは、自分の夢に向かって進んで行くこと、そしてどんな時も見守っていると、優しく抱きしめてくれました。

      それは、あの遠い雷の日と、変わらないままの暖かい両親の胸でした。

      そしてホホはその日から、見違えるほど大人っぽくなっていきました。


      つづく
       


      JUGEMテーマ:ものがたり

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        • 2015.06.30 Tuesday
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